こんな問題を解きたい人のための授業
Ⅰ.濃度$0.02$mol/Lの硫酸$5$Lに$0.4$gの水酸化ナトリウムを溶かした水溶液を加えた
この溶液を過不足なく中和させるには、濃度$0.01$mol/Lの水酸化バリウムは何L必要か
これだけ理解しよう
ゴールは一般的な中和の問題と同じ
$H^+$の物質量 = $OH^-$の物質量 です
なんで酸or塩基が2種類出てくるの?
$H^+$と$OH^-$の物質量が釣り合っていないからです
つまり過不足が生じているからです
酸と塩基1種類ずつでは過不足なく中和出来ないから、さらに追加するのです
実際の解法の説明
問.濃度$0.2$mol/Lの水酸化カリウム$3$Lと濃度$0.05$mol/Lの塩酸$2$Lを反応させた
過不足なく中和させるためには濃度$0.1$mol/Lの硫酸は何L必要か
中和の基本でやったことを思い出しましょう
②$H^+$の物質量 = $OH^-$の物質量 を目指す
これだけです
今回は硫酸が何L必要かが分からないのでこれを$x$と置きます
まず$OH^-$の物質量を出します
塩基の濃度 × L × 価数 = $OH^-$の物質量 なので
$0.2 × 3 × 1$ ・・・①
※この時点で0.6まで計算してもいいですが、私はオススメしません
化学では、式のまま繋げて最後に計算する方が楽なことが多いです
次に$H^+$の物質量を出します
今回は塩酸と硫酸という2種類の酸がいるので、それぞれ出して足します
酸の濃度 × L × 価数 = $H^+$の物質量です
塩酸からでる$H^+$の物質量
$0.05 × 2 × 1$
硫酸から出る$H^+$の物質量
$0.1 × x × 2$
これらを足して、全体の$H^+$の物質量は
$0.05 × 2 × 1 + 0.1 × x × 2$ ・・・②
ここまで来たら、$H^+$の物質量 = $OH^-$の物質量 を解くだけです
つまり①=②です
$0.2 × 3 × 1 = 0.05 × 2 × 1 + 0.1 × x × 2$
これを解いて
$x = 2.5$
よって答えは$2.5$Lです
